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2016年
2016年9月のある日
ワーク・ライフバランス
Work-life balance
こちらは7月にお客様先の会場で発表させていただきましたスピーチです。発表したままの状況です。
翻訳は一人で仕事するから、同業者と話すチャンスがないのでAさんとB会社の皆様に、このような機会を作っていただいて本当にありがとうございます。去年もスピーチをやらせていただきました。強制じゃないと言われましたがどうかなと。何について話せばいいかと尋ねたら「なんでもいいよ」と言われたので今年も「なんでもいいよ」というテーマでスピーチを作成しました。
去年のスピーチの一部を少し繰り返しますが、僕が12年前に来日した時に、いろいろなことをやってみました。大学院に行ったり、英語の講師として働いたりしましたが結局すべてが嫌いでした。何がダメだったのかはその時はわかりませんでしたが基本的に満足できなかった。
問題は多分ワーク・ライフ・バランス、つまり仕事と生活の調和、それが悪かったからなんです。今も相模原に住んでいますが講師だった時は都内で働き、6時間働くために6時間通勤しました。本当に疲れ切った時期だった。
そして、フリーランス翻訳者になった時も、お金の心配があまりに大きくて、すでに忙しくても全てのご依頼を受けました。だって、仕事が好きだったので夜遅くまで働いても、週末で働いても、別にいんじゃないか?と思いました。お金がいいし、楽しいからと思ってた。
ただ、ストレスが無意識に溜まっていたかもしれない。家で意味のないことに対して暴れたり、友達や客さんに迷惑をかけたりした時もありました。けど今年は何かが変わりました。より効果的に働くようになって、分量が増えている間に、労働時間が減っています。自分も驚くほど仕事が速くなった。
その理由は何だろうかと3月ごろからずっと考えていたが昨日までは分かりませんでした。実は昨日このスピーチについて迷いながら美術館の音声ガイドの英訳をしていました。その一節を紹介したいです。
フランス人の詩です。10年以上フランス語喋ってないので発音が悪いですが。。。
La bonté de la nuit caresse l'âme sombre.
Le silence des nuits panse l'âme blessée.
日本語で言いますと
夜のやさしさは、ふさいだ心を愛撫する
夜の静けさは、傷ついた心を癒してくれる
そしてこちらの一つの解釈での英訳は
The goodness of night caresses a dark soul.
Silence at night heals a wounded heart.
なお、本当の意味とは少し異なりますが、この詩を読んだらやっとわかりました。自分の「夜」を見つけました。つまり、自分の「夜」は自分の「ライフ」だということです。
何が変わったかというと、1月からは週末で働かないようにした。朝5時頃に起きて仕事をスタートして、全ての作業を16時ごろまでに終わらせる。それ以上の仕事を受けない。ブルースバンド入って西東京の方に定期的にライブもやっている。昼間の休憩でバイク乗って山登りしたり、毎月友達や家族とキャンプしに行ったり、毎日オフィス部屋で運動しています。先週庭で物置を木で作りました。まー、幸せになりました。まだデブですけど。
幸せになった結果、より気配りのできる夫とパパになって、さらにより良い翻訳者になったと思います。仕事に対してのパニックがなくなって、ストレスを解消できるようになって、満ち足りた気持ちを感じれるようになりました。ワークライフバランスが良くなりました。
自分の「夜」を見つけたからです。
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